この前観たテレビドラマのヒトコマです。
病気で車椅子生活になった女性が、初めて一人で近所に出てみる。
健康だった頃、いつも利用していた坂でうまく車椅子をコントロールできず、四苦八苦していると、通りがかった若い女性が声をかける。
「だいじょうぶですか?」
車椅子の女性は答える。
「だいじょうぶです。」
若い女性は立ち去る。
その後、大学で福祉の勉強をしている車椅子の女性の娘にバリアフリーの意見を求められた車椅子の女性がつぶやく。
「だいじょうぶ?と言われるとだいじょうぶと答えてしまう。」
「手伝いましょうか?と聞いてもらえたら、、、」
ところで、白杖ってわかりますか?
「はくじょう」と読みます。
目の不自由な方が持っている白い杖のことです。
この前バスターミナルでバスの運転手さんが、白杖を持った高齢男性の案内をしているところにでくわしました。
運転手さんは黄色い点字の線のところまで案内し、
「ここをまっすぐたどって行けばいいですよ」と言いますが、男性はその場で回ってしまって方向がつかめないようです。
そのうちバスの発車時刻になったのか運転手さんはバスに乗り込んでしまいました。
白杖の男性に声を掛けてみました。
私:「お手伝いしましょうか?」
男性:「ありがとう」
私:「駅にいらっしゃるのですか?」
男性:「6番です。○○まで行きます。」
私はバスから降りたところで、駅に向かうのかと思っていたのですが、違ったバス乗り場に来てしまったのです。
男性のバス乗り場は反対側でしたので、そこまで一緒に歩き、目的のバスの運転手さんに行先を告げて、無事に見送ることができました。
その時気づいたのは男性はほとんど白杖を地面につけていなかったのです。
地面につけなければ黄色の線の点字も分かりません。
私たちは目の不自由な方は、黄色の線の上を白杖を使いこなして難なく歩くものと思っていませんか?
もしかしたら盲学校などでは白杖の使い方は教えてくれるのかもしれません。
でも使えない人だっているし、初めての場所では戸惑って使えなくなってしまうこともあるかもしれません。
ちょっとだけ想像力を働かせることが必要だなと思った出来事でした。
母
コメント
確かに、意識していないと「大丈夫ですか?」がでてしまいそう。
自分の思い込みは捨てて、会話するべきなんだね。
しかし、声をかけることも勇気がいる。それが当たり前にできるようになりたいなと思ったよ。